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第4回「住まいの防災講座」 ーー地震の揺れは屋根の重さで変わるってホント?

屋根にネコ

日本の住宅に多い瓦屋根の家。「瓦屋根は地震に弱い…」というのは本当でしょうか?今回は、屋根の重さが地震の揺れに影響するの?という話を紹介します。

地震や台風、大雨、大雪など、いつ起きるかわからない自然災害。パナソニックビルダーズグループでは、災害に遭っても住み続けられる住まいづくりをめざしています。大地震から家族を守る構造や工夫のほか、停電時にも電気や水が使える「備える住まい」について紹介します。

 

index
1.  日本の住宅に多い瓦の屋根
2. 屋根が重いと地震の揺れが大きくなる?
3. 耐震性を考えると、軽い屋根の方がいいの?
4. 家づくりは、バランスが大事

 

防災知識クイズ
屋根が重いと地震による揺れは?

①屋根が重いと家全体が安定するので揺れにくい
②重い屋根の方が揺れが大きくなる
③重くても軽くても変わらない

※クイズの答えは本文中にあります。

日本の住宅に多い瓦の屋根

瓦屋根日本では瓦の屋根をよく見かけますが、地域によって瓦の種類が違うのをご存じでしょうか?

石川県の能登半島では、光沢感のある黒い瓦屋根が見られます。裏面にも釉薬をかけた瓦は、耐寒性に優れています。沖縄では、素焼きの赤い瓦が印象的。台風が多いため、瓦のまわりを漆喰で塗り固めて飛ばされないように工夫をしています。

瓦屋根は江戸時代に防火対策として推奨され、一般に普及しました。耐火性、断熱性のほか、遮音性にも優れているので、雨音がそれほど気にならないというメリットも。また、瓦は粘土を高温で焼いて作られたもので、耐用年数が50年以上と耐久性がとても高いのですが、焼き物なので、素材自体が重くなります。

 

屋根が重いと地震の揺れが大きくなる?

大きな地震で瓦屋根の家が倒壊している映像を見て、「瓦は重いから地震に弱い」という印象を持たれた方も多いようです。
同じ構造の家の場合、屋根が重い場合と軽い場合では、重い屋根の方が建物の揺れが大きくなることがわかっています。

屋根の重さと揺れ

国土交通省では、2020年までに住宅の耐震化率を95%に上げる目標を掲げ、耐震化を進めています。耐震性を高めるための耐震改修工事の内容には、壁や基礎の補修だけでなく、屋根の軽量化も含まれます。屋根を軽くすることで地震による影響を小さくできるのです。

 

【防災知識クイズの答え…②】

同じ構造の家の場合、屋根が重い場合と軽い場合では、重い屋根の方が揺れが大きくなります。

 

耐震性を考えると、軽い屋根の方がいいの?

瓦屋根の家最近は、屋根材としてスレートやガルバリウム鋼板などの軽い素材を使う家も増えています。屋根が軽いほど地震の揺れを小さくできるため、地震には有利と言えそうです。

でも、やっぱり日本の家には瓦がいい!と思う方も多いはず。
瓦を使うと屋根が重くなってしまいますが、だからと言って一概に「瓦屋根は地震に弱い」とは言えません。屋根が「重い」「軽い」にかかわらず、屋根の重量を考慮した「構造計算」をしっかり行えば地震に強い家になります。

最近は洗練されたデザインや新素材の軽い瓦が登場しています。瓦屋根の持つ耐久性や美しさ、重厚感などのメリットはそのままで、軽量性、耐風性、防水性に優れているものもあるので、こちらを検討してみるのもいいかもしれませんね。

新素材の軽い瓦「ルーガ」(ケイミュー株式会社)

 

家づくりは、バランスが大事

バランスのいい家と悪い家これまで、屋根の重さの話をしてきましたが、屋根を軽くするだけで地震に強い家になるのではなく、開口部の位置やバランスもとても大切です。

家のバランスが悪いと、地震が来た時に倒れてしまう恐れがあります。このバランスを確保するためにも必ず「構造計算」を行いましょう。

■家の倒壊メカニズム

パナソニックビルダーズグループが採用しているテクノストラクチャー工法は、一棟一棟、異なるプランや地域条件をもとに「構造計算」をしています。

屋根を含めた家全体のバランスを考えた、地震に強い家を建てたいですね。

 

【ポイント】
●地震の際、屋根が重い方が家の揺れが大きくなる
●地震対策として、屋根を軽くするのも一つの手
●重い素材の瓦屋根でも、しっかり構造計算をすれば耐震性は確保できる
●新素材の瓦で屋根の軽量化が可能
●屋根だけじゃない!全体のバランスを考えた家づくりが大事