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居心地のいい家を作るカラーコーディネイト術

あなたの家でインテリアに一番多く使われている色は?
色のスペシャリストの花岡ふみよさんは、「壁や床には人が一番リラックスできるベージュが使われていることが多い」と話されます。心理的にも体調にも影響を与える色。コーディネイトによっては、「会話が盛り上がる」「子どもの集中力が高まる」色使いもあるようです。色を上手に住まいに取り入れる方法を教えていただきました。

リラックスできる住まいの色選び

くつろぎのリビング

どんな色を使うとリラックスできる空間になるのでしょうか?使う色も重要ですが、色の配分も大切です。住まいの大部分を占めるベースカラーは70%、サブカラー25%、アクセントカラー5%の割合で使うとバランスがいいと言われます。

ベースカラーに、ベージュや淡いグリーン、淡いブラウンを使うと穏やかな気持ちになり、リラックスできる空間になります。ダークブラウンは、落ち着きますが、広い面積で使うと気持ちが沈むことも。

レッドが大好きだからと、ベースカラーやサブカラーに使ってしまうと元気になるレッドの力で、落ち着きがない部屋になってしまいます。

花岡さんは、「レッドやオレンジ、イエローなどの暖色系は、気持ちを高める作用があり、反対にブルーなどの寒色系は、精神を安定させます。グリーンやパープルなどの中性色は、気持ちを穏やかにする力があるので、鮮やかな色ほど使う面積を少なく、薄い、おとなしい色ほど、広い面積で使うといいですね。ただ、色の力を気にしすぎて自分が好きじゃない色を使うと、居心地が悪く感じてしまうので、好きな色をバランスよく取り入れて家族みんなが居心地よく感じる空間にしたいですね」と話されます。

■色の持つ効果と向いている部屋

【効果】意欲的、元気、ポジティブになる
【部屋・使い方】キッチン・子ども部屋など。アクセントカラーに

【効果】おだやか、優しさ、幸福、情緒を安定させる
【部屋・使い方】寝室や高齢者の部屋など

【効果】楽しい、活動的、食欲がわく
【部屋・使い方】キッチン・ダイニングルームなど

【効果】明るい、好奇心旺盛、開放的、集中できる
【部屋・使い方】トイレ・バスルーム・高齢者の部屋など。
あざやかなイエローはアクセントカラーとして使用。

【効果】安心、おだやか、ストレス軽減、心身のバランスを保つ
【部屋・使い方】キッチン・バスルーム・リビングなど。ナチュラルなイメージづくりに

【効果】やさしさ、落ち着き、睡眠作用、精神を集中し安定させる
【部屋・使い方】寝室など

【効果】おだやか、気分が落ち着く
【部屋・使い方】床・建材・家具に

【効果】高貴、自信、非日常的な感覚になる。薄いパープルは、心身を癒す
【部屋・使い方】寝室、書斎などに

【効果】心身がおだやかになる
【部屋・使い方】飽きのこない色なので、どの部屋にも使える

【効果】清らか、心機一転、心身が開放される、気持ちがクリアになる
【部屋・使い方】空間を明るく見せる。広く見せたい部屋など

【効果】おだやか、気持ちが落ち着く
【部屋・使い方】どんな色とも合わせられる。サブカラーとして

【効果】圧迫感、閉鎖的、力強さ
【部屋・使い方】圧迫感を与えるので、少ない面積で使う

©株式会社ラピス/花岡ふみよ

 

 自然と会話が盛り上がるダイニング

アクセントカラー

例えば、ご主人の会社の方などが家に来るとなると気を使ってしまいます。そんな時に自然と会話が盛り上がる色使いがあります。

テーブルの上にイエローやオレンジを使った花などを飾ると、緊張がとけて話やすい雰囲気に。食事をするなら、ランチョンマットなどに取り入れると、食欲をそそり、会話も弾みます。反対に会話が弾まないのは、ブルーやグレーなどの寒色の空間です。特に真っ白な色は、緊張感が高まり、よそよそしくなってしまいます。

「聞き手に回りたい時は、ピンクなどのパステルカラーを相手の目に入る部分、たとえば洋服に取り入れることで相手が話しやすい雰囲気になりますよ」と花岡さんは話されます。
上手に色を使うことで、お客様を気持ちよく自宅に迎えることができますね。

 ブルーに囲まれた子ども部屋は要注意!

子ども部屋のカラー


男の子の場合、子ども部屋にブルー系を使うことがあるかもしれません。部屋に様子を見に行ったら、机でウトウト…なんてことも。「ブルーや淡いパープルは、眠りにつきやすい色なので、ブルーに囲まれた部屋では眠くなってしまいます。これらの色は、寝室のカーテンやベッドリネンに使うといいですね」

「また、勉強がはかどる色として、イエローを意識して使うのもおすすめです。机まわりや筆箱などの小物にイエローを取り入れると、頭の回転が速くなります。子どもがまだ小さい場合には、遊ぶスペースはできるだけ明るく、鮮やかな色をたくさん取り入れてあげましょう。小さいうちに暖色、寒色、中性色とバランスよくたくさんの色を見せてあげることが知育発達の面でいいとされています」

おもちゃはカラフルなものが多いので、無理に部屋をカラフルにする必要はありませんが、空間全体はベージュ、アイボリーホワイトなどの明るい空間になるようにするといいようです。

取材協力
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Profile
花岡ふみよさん
株式会社ラピス代表取締役。ラピスアカデミー校長。1991年にパーソナルカラー&イメージコンサルタントの資格を取得。1992年株式会社ラピスを創業。国際レベルのカラー&イメージコンサルタント養成スクール「ラピスアカデミー」での指導の他、企業・ブランド・商品のカラーコンサルティングや講演、企業研修、個人のパーソナルカラー診断やイメージコンサルティングを行う。
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