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第3回 新築の収納計画「動線を考えたレイアウトで片づけをスムーズに」

新築の収納計画記事のアイキャッチ画像

片づけやすい住まいをつくるには、家族の動きに合ったレイアウトや、収めたいモノがスッキリ収まる収納計画が大切。
そのためには住まいづくりを始める前に、家族の行動をよく観察する必要があります。
収納のプロ 高山一子さんに新築の収納計画がうまくいく方法を教えていただきました。

家の中の「うまくいっている場所」と「うまくいっていない場所」を見つける

現在の住まいで、収納が「うまくいっている場所」と「うまくいっていない場所」を見つけることは、片づけがうまくいくしくみを作る時にとても大切です。
なぜその場所はうまくいっているのか、なぜうまくいっていないのかを考えることで、自分や家族の片づけの習慣やクセが見えてきます。

「うまくいっている場所」と「その理由」を見つけ、新しい住まいに活かす

まずは、収納がうまくいっている場所を探してみましょう。
うまくいっているということは不満がない場所なのでパッと思いつかない場合もありますが、気に入っているスペースなど、部屋ごとに考えてみるといいかもしれません。
そして、なぜうまくいっているのか、理由を考えてみましょう。新しい家での収納計画に活かすポイントが見つかります。
場所ごとの例を挙げてみます。

■玄関が広くスッキリしている

新築の収納計画イメージ画像1

【うまくいっている理由】

収納がたくさんあり、靴だけでなく外遊びや防災用品も収納できる

【収納計画に活かすポイント】

新しい住まいでも収納物がしっかり収められる計画をする。スペースがない場合は廊下収納や外物置などの収納を確保する

■トイレにモノがなくいつもキレイ

新築の収納計画イメージ画像2

【うまくいっている理由】

掃除道具やトイレットペーパーなどをしっかり収められる収納がある

【収納計画に活かすポイント】

トイレにモノが収められる収納をつくる。収納が取れない場合はトイレの近くに収納できるスペースを確保する

■衣類やモノが出し入れしやすい洗面脱衣室

新築の収納計画イメージ画像3

【うまくいっている理由】

収納がたくさんあり、化粧品や洗剤だけでなく、タオル、下着、パジャマまで収納できる

【収納計画に活かすポイント】

洗面室の近くにタオルや下着、パジャマなど入浴時に必要な物を収納できるようにする。さらに室内干しができるつくりにすると、洗濯動線が短くなり洗濯物が溢れない空間を作ることができる

「うまくいっていない場所」と「その理由」から解決方法を考える

収納に不満を感じている場所は、なぜうまくいっていないのか、具体的な理由を考えてみましょう。そして、新築の収納計画に活かすなら、動線を中心に収納を考えることをおススメします。

■キッチンのカウンターがいつも散らかっている

新築の収納計画イメージ画像4

【うまくいっていない理由】

家族がさまざまなものをキッチンのカウンターに置いたまま

【収納計画に活かすポイント】

ダイニングキッチンの近くで使いたいものがあれば、近くに収納を作るようにする。アイランドキッチンやカウンター付きのキッチンを計画する場合は、ダイニング側の背面にしっかり収納を作る。細かい小物を収めたい場合は、引き出しを作ったり、収納できるような計画にする

■郵便物やチラシがダイニングテーブルに溢れている

新築の収納計画イメージ画像5

【うまくいっていない理由】

郵便物やチラシなどの書類がダイニングテーブルに置いたまま

【収納計画に活かすポイント】

片付けが苦手な方は、書類を動線上の壁に掲示したり、一時的に保管できる場所を作る。一時置き場を作ることで散らかるのを防ぐことができる

■ランドセルがリビングの床に置きっ放し

新築の収納計画イメージ画像6

【うまくいっていない理由】

ランドセルラックはあるが、リビングから遠いため、片づけない

【収納計画に活かすポイント】

子どもの帰宅動線にランドセルが置ける場所を作る。置くだけにするなど、子どもが片づけやすい工夫を。子ども部屋をできるだけリビングの近くに配置することも考える

■箱買いのペットボトル、缶・ビン類が玄関に置いたまま

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【うまくいっていない理由】

サッと片づけられる収納がなく、重いので運びづらい

【収納計画に活かすポイント】

大型のモノがしっかり入るパントリーや玄関収納を作る。事前に買い物の仕方を見直しておき、自分の家族に必要な量を把握しておくことも大切

■家族のコートがリビングに溢れる

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【うまくいっていない理由】

コートを脱ぎ着する場所がバラバラで決まってない

【収納計画に活かすポイント】

玄関にコートクロークやフックを必要枚数が収納できるように計画

うまくいっている場所は、現状と同じような収納やレイアウトを考える。うまくいっていない場所は、ストレスが改善するよう、動線上に収納できるスペースを確保したレイアウトにすることが大切。家族の動きや癖をしっかりと観察し、家族に合わせた収納計画を立てることで、片づけやすい住まいになります。

優先順位を決めて間取りを考える

新しい家を建てることになると、自分の希望をすべて叶えたくなるものです。しかし、広さや予算を考慮すれば、なかなか希望通りにはいかないこともありますよね。スペースは限られているので、新しい暮らしの中で何が一番大切なのか、まずは優先順位を決めて、どの部屋にどんな収納を作るのか計画を立てると良いでしょう。

モノや空間にとらわれずに、自分たちの暮らしをしっかりイメージし、自分や家族にとって片づけやすい、日々の暮らしが楽になる家づくりをしたいですね。

取材協力
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Profile
高山一子さん
SMART-WORKS主宰
収納コンサルタント/ライフオーガナイザー
一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会認定トレーナーとして活動するとともに、片づけ収納サービス、新築・リフォーム時の収納コンサルティング、収納や片付けの各種セミナー講師として活動。